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2008年10月

アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち

フランスの現代美術家、アネット・メサジュの展覧会

ぬいぐるみ、体の一部をクローズアップした写真、剥製・・・

日常にあるものを組み合わせて生まれる非日常的で奇妙な作品。

かわいく、シュールで、ちょっと不気味。

@森美術館

おもしろかった。

その発想力とか、
その発想を作品として作り上げる情熱に
感服しました。

私が一番好きだったのは

ヨーロッパの狂牛病騒動に触発されて作られたという
「つながったり、分かれたり」。

狂牛病騒動のために牛がたくさん殺されることに
抗議した作品だと解説されてましたが、
メサジュの感じた怒りや悲しみが圧倒的なスケールで
映し出された作品でした。

世間に感じるちょっとした疑問や不満を
あのスケールの作品に仕上げる
パワーがすごいなーと思った。

彼女もまたエネルギッシュな人なんだろうなー。

作品自体の完成度としては、
細部の出来を見ると若干乱雑なんですが、
それもまたきっちり物づくりをしないという拘りなのかなとも
思えてきたり。

毎日見続けると気分が凹みそうな作品ばかりだけど、
(ちょっと禍々し過ぎるので・・・)
なんかいろいろ考えさせられる展覧会でした。

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巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡

ピカソの、その91年間の人生を

彼の作品、約170点とともにたどる

一大回顧展。

@国立新美術館

思えば、私が初めて自分の意志で展覧会に行ったのは

小学生の時。

今はもうないけれど、池袋東武デパートにあった東武美術館で行われた
ピカソ展だった。

それはゲルニカにテーマを絞ったもので、
原寸大のゲルニカの写真や、
いかに計算されてゲルニカが作られているかなどを解説する
ビデオ展示があったのを覚えている。

そんなこんなで
ちょっとピカソ展というと、
あの当時の衝撃を思い出すような
わくわく感があるんです。

というわけで、行ってきました。ピカソ展。
そしてずっと行きたかった新国立美術館!

いつも思い立っていくと休館日で。
巡り合わせの悪い美術館No.1だったわけですが、
今回は大丈夫でした。

この展覧会はとてもおもしろくて、
とてもわかりやすかった。

説明が多かったからかな。

ピカソの人生は、
そのままピカソの女性遍歴になるわけなんですが、
それぞれの時代ごとにミューズを見つける度に、
そしてその人と別れる度に、
新しい作風を開拓していくという
エネルギッシュな人物像が垣間見える回顧展でした。

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シャープさんフラットさん

『世間の奏でる音楽とは、どこかずれてしまう人。
そんな人たちを僕は「シャープさんフラットさん」と名付けよう。』

劇作家のけむり。
彼女にはDVをふるってしまうし、劇団員とはうまくいかない。
昔から世間とは折り合いがつかず、
それを悲観しようとしても、おかしな妄想に発展してしまう。

彼もまたシャープさんフラットさんの一人。

バブル期の日本。
逃げ込んだサナトリウムでも、世間とのずれに悩まされていた。

@下北沢本多劇場

この作品は2チーム制。
当初は好きなキャストがブラックさんに固まっていたので、
ブラックさんのみ見に行くことにしてたんだけど、
これが期待以上に面白く、結局ホワイトさんも見に行っちゃった。
ので、感想は2チームに分けて書きます。

★感想:ブラックチーム編★
(大倉孝二、犬山イヌコ、みのすけ、峯村リエ、長田奈麻、植木夏十、喜安浩平、大山鎬則、廻飛雄、柚木幹斗、三宅弘城/小池栄子、坂井真紀、住田隆、マギー)

ブラックチームは、ブラックな笑いの切れ味抜群。

特にけむり&赤坂の掛け合いが最高だった。
“イナイッス・トマト作「全身アザ類」”とかくだらなすぎる。
終盤の意識のない人ネタもじわじわくる。

赤坂役の峯村さんは以前とあるドラマで見て以来
気になっていたので、実際見れてよかった。
赤坂のキャラがまじで好き。

この話では、けむりの笑えない妄想ネタに唯一乗れるのが赤坂。
彼女もまたけむりと同じくらい笑えない妄想で、笑えちゃう人。
不謹慎だと思う自制心<笑い、な感じ。

そんな非常識さんが、常識さんたちに置いてかれる不憫さや切なさが
この作品の大きな流れなんだと思うのだけど、
どうもブラックさんたちの舞台では笑いの切れ味が良すぎて、
しんみり話に共感していくというより
ひたすらテンポよく笑いを楽しんでしまう。

テーマによっては重くも軽くもできるような感じですが、
ブラックさんの舞台はひたすら軽い。

私は好きです。この軽さ。
軽くて、見終わったとちょっとチクっとくるような。
配分が絶妙かな。

☆感想:ホワイトチーム☆
(三宅弘城、松永玲子、村岡希美、廣川三憲、新谷真弓、安澤千草、藤田秀世、吉増裕士、皆戸麻衣、杉山薫、眼鏡太郎、大倉孝二/佐藤江梨子、清水宏、六角慎司、河原雅彦)

ブラックチームに比べると、ホワイトチームは
切れ味はない。

役者さん個々のオーラも小さい。

でもそのいい意味での「平凡さ」が
「世間とのズレを戻せない人間の悲哀」みたいな
この作品本来のテーマを呼び戻せたんだと思った。

ブラックさんが
ヒューマン<ギャグ、だったのに比べて
ホワイトさんは
ヒューマン>ギャグ、って感じ。

その配分はどちらが正しいとかではないんだけど、
同じような脚本でも出ている人が違うだけで
そのバランスが変わり、
全く毛色の違う舞台になるんだな~という
当たり前で今さらなことを
発見したのでした。

役者さん個々でいうと、
断然ブラックチームの方が面白いんだけど、
意外や意外、見終わって
心にじーんとする温かさが残ったのはホワイトチームの方。

だからどっちも好きだ。というのが結局のところ。

ともあれ、ほぼ同じ脚本を2チーム制で見比べる
というのはなかなか楽しいことで、
今後もこういう舞台があるときは最初からお得なセット券を買おう、
というのが、今回の主な反省でした。

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