1位 ジェフリー・バトル(カナダ)
総合245.17点 SP1位(82.10)FS1位(163.07)
2位 ブライアン・ジュベール(フランス)
総合231.22点 SP6位(77.75)FS2位(153.47)
3位 ジョニー・ウィアー(アメリカ)
総合221.84点 SP2位(80.79)FS5位(141.05)
さらに詳しい結果はこちら→SP FS
もうね、泣きそうでした。
この大会の個人的夢が一つ現実になったので。
神様、ジョニーに銅でいいのでそろそろメダルをあげてください。
って思ってたんですよ、今大会始まる前に。
だもんで、目の前で世界選手権の表彰台にあがる
「常に人生一筋縄じゃいかない男」ジョニーを見てると、
なんかもう感無量でした。
そんなこんなで個人的に大満足。
日本人的にはがっかりな男子シングルを振り返ってみます。
(おもにFSを中心に)
①素晴らしかった第3グループ
FS第3グループの選手たちはみんないい演技だった。
特に点にも現われてるけどケビンは会場中を乗せに乗せた。
手拍子!手拍子!手拍子!って感じ。
奥さまが今大会FSに出れなかった悔しさを晴らすためかどうか
それはわかりませんけれども、とにもかくにも絶好調だった。
それ以外の選手で印象に残ってるのは
ケビンの直後に滑ったパトリック・チャン@カナダ。
会場中を味方にしたケビンの後。最高にやりづらい雰囲気。
でもこの弱冠16才はもう自分の雰囲気をつくる力を持ってるんですよね。
ケビンの男らしい泥臭い感じから一転、
爽やかでフレッシュな嫌味のない演技。ちょこちょこミスはあったけど、
ケビン直後のあの雰囲気であそこまで自分をコントロールした精神力に
ちょっと感動。
そしてその後のタカヒコ・コヅカ@ジャパンも肝の据わった子でした。
ビートルズメドレーで会場をうまく乗せて、
これまた爽やかな演技を見せてくれたコヅカくん。
続くキャリエール@アメリカもミスはあるもののうまくまとめる。
さすが、世界選手権FS後半に出てくる選手たちだな~と感心してた。
で、次の最終グループはこれよりもっと高いレベルで戦うんだから、
まじで想像を絶する戦いだなーと思ってました。
ええ、思ってましたとも。
その時は…。
②ウルマノフコーチの笑顔
もう一つ嬉しかったのは、ボロノフの素晴らしい演技。
4回転も決め、大きなミスもない演技でロシア2枠獲得です。
まだ第2グループ(FSの前半)だったのでお客さんも
「盛り上がるのはもう少し後のグループにとっとこうかしら~」
な雰囲気だったので、会場の盛り上がりは今一つだったけど、
ウルマノフコーチは演技の出来がよくわかっていたようで、
必至に会場を煽ってました。
「もっと盛り上がっていいんだよ~」ってな感じで。
結果的にはFSで4位だものね。すごいよ。
(上位陣がガタガタだったのもあるけど)
キスクラではウルマノフコーチ、ボロノフ以上の笑顔&アピール!
なんだかこの二人の師弟関係が微笑ましく感じたのでした。
③波乱の最終グループ
とまぁ、こんな感じで第2グループ、第3グループと
いい演技が続き、いよいよ最終グループ。
「今日はいい演技がたくさん出ちゃうデーなんじゃない?」
とお客さんも思ってたことでしょう。
ええ、私も思ってました。
ところがですよね。
まさかのトマシュ!!!
もう見ててトマシュの焦り度合いがはっきりわかる。
次こそジャンプを成功しなきゃっていう焦りがミスをよび、
ミスがさらなる焦りを生むという超悪循環。
そして後続の選手たちも
「自分が普段通りやれば普通に勝てる」っていうことが、
「普段通りミスなくやらなけば絶対勝てない」
っていう悪いプレッシャーになり
大自爆者をさらに出す結果となったわけです。
④チームジョニー、この一年の結果
大自爆トマシュの後に登場したジョニー。
さすがに直前の選手があんなことになり相当なプレッシャーなのか
雰囲気が張りつめていた。
でもジョニーが大自爆をせずそこそこにまとめられたのは、
ジョニーのチームのおかげだと思った。
というのも、公式練習とかを見ていると、
ジョニーの練習はすごく目的が明解で、順序だっていた。
コーチのガリーナさんとペトさんの指示をよく聞き、
タスクを一つずつ確実にクリアしていく作業を淡々としていた。
周りと、ではなく、自分との戦いができてる証拠だと思ってた。
それが去年までのジョニーとの大きな違い。
だから、トマシュの後もその状況に引きずられなかったのは
この一年間のジョニー・チームの成果だし、
そういう成果は出るべくして出たと感じるくらい
チームがうまく機能してる感じだった。
きっとこっからが始まりなんだろうね、あのチームは。
来年がまた楽しみです。コンボは3回入れようね。
⑤ジュベールの意地
最終グループが大波乱の中、
メダルをとった3人は決して「棚からぼたもち」なわけではなく、
その波乱に負けない気持ちを持てた3人だったんじゃないかと
思うわけです。
特にジュベールのFSはその気持ち、
「負けねーぞー!!」っていう意地みたいなものを
すごく感じる演技だった。
3位に終わった欧州選手権で
「世界選手権までに復活してみせる」って意気込んだことを
口だけじゃなく、きちんと実行するところに
ジュベールの王者としての風格を感じた。
そういや、かのプルシェンコさんも負けず嫌いっていうか、
自分が負けることを想像もしないような人だったよね。
やっぱそういう意地つーかプライドみたいなもんは必要だよね。
世界チャンピオンになるためには。
なんで、ジュベールの演技が私には完全に勝者の演技に見えたんだよね。
もう頭の中で「ジュベール意地で復活優勝!」の見出しが躍ってました。
⑥とんびにあぶらげ優勝
ジュベール優勝を確信していた私は
まさかバトルが…!の心境でした。
いや、あそこまでまとめたバトルさんはすごかったですけど、
あの爆発点は最終滑走者に対する会場の
「これで大会も終わりだわ~楽しかったわ~」ていう気持ちをこめた
お祭りモードの盛り上がりと、
審査員の方々の
「最終グループに出そうと思って高い点残してたのに、出せてないし、
もう最後の滑走者だし、もう全部あげちゃえ!」
ていうノリに助けられた部分があると思いますよ。
個人的にはFSは2位だけど、SPの貯金で優勝が妥当なんじゃないかな
って思うんだけどね。
別にバトルが嫌いなわけでもジュベールが好きなわけでもないんだけど、
見て感じた印象だとそんな感じ。
まさかジュベールを10点近く上回る点が出るとは、本当に意外でした。
それでもバトルらしい嫌みのないなめらかな滑り。
その軽やかさにぴったりのアララトの音楽。
ミスもなく素晴らしい演技だったけどね。
⑦印象に残ったガッツポーズ
と、ここで印象に残ったガッツポーズを二つ。
一人目はカザフスタンのアブザルのSP。
この選手は3回転3回転のコンビも
トリプルアクセルもできないんだけど、
その実力の中でできること全てやってのけたんですよ。
だからすごく喜んじゃってガッツポーズをすごいしてた。
しかも競技後の検査が終わって
引き揚げる選手たちの通り道が観客にも見えるんだけど
彼はそこをスキップしながら通っていったのがおもしろかった。
余程嬉しかったんだろうなー。
結果SP7番目滑走にして
2日目のFSに残るという快挙を成し遂げたのでした。
そしてもう一人はオーストラリアのショーン。
結構いかついタイプの選手なんだけど、
SPは闘牛士みたいな衣装できびきびと滑ってた。
大きなミスなく、そして会場も盛り上がったので、
本人も演技後何度もガッツポーズしてました。
しかも雄叫びつきで。
でも結果としては
本当はもっと点がでてもよさそうな雰囲気だったけど、
やってる技が難しくないからか点があまりのびず、
点数が出た後は本人もちょっとしおれてました。
その感情表現がストレートな感じがおもしろかった。
実はこのショーン選手と帰りの飛行機で隣の隣の席になったんだけど、
相当疲れていたみたいでずっと寝てました。
近くでみるとそんなにいかつくもなかったから、
やっぱりフィギュアスケートの選手はみんなすごい細いんだろうな。
とまぁ、こんな感じの男子シングル。
大自爆者がいっぱい出たことで若干の盛り下がりはあったものの
実力が拮抗してる
誰が優勝するのか全く読めない
男子シングルの現状を感じる大会でした。
ここにもしライサチェックや織田くんがいたら、
最終グループ以外も優勝争い、メダル争いに絡む
まさに大混戦になるんだろうなーと思います。
会場には
「Plushenko, We miss you!」
の札を持った人たちがいた。
まだプルさんの栄光から抜け出せない私も全く同じ気持ち。
この群雄割拠の男子シングルにプルさんが戻ってきたら、
一体どこの位置につくのでしょうか。
あっさり頂点に君臨してしまうのか、
なかなか勝てなくなるのか、
まぁどちらにしてもおもしろい戦いにはなるんだろうなー。
PLUSHENKO!COME BACK!